ICU Peace Bell奨学金 寄せられたお声のご紹介

2021年度 ICU Peace Bell奨学金授与式(オンライン)でいただいたご寄付者からのメッセージ

  • スカラーの皆さんの豊かな学生生活をお祈りしています。思い存分楽しんでください。

  • 入学おめでとう。実り多い学生生活を送ってください。

  • 今年も目を輝かせた素敵な後輩をPBSスカラーとして迎えられたことは素晴らしいことだと思います。

  • 常に自身を磨き,希望の場所で能力を発揮しながら発展していってください。

  • みなさん、ご入学おめでとうございます。経済的なことを心配せずに自分の将来目指す夢やビジョンの実現のために充実した4年間を過ごせるようにお祈りしています。

  • 皆さんとてもしっかりしたスピーチでした。ICUの理念をいつも思い出し、後世にバトンタッチしていってください。そしてICUのことを、世界の周りの方たちに語ってください。そうすれば、さらに多くの方がICUから恩恵を受けるでしょう。

  • コロナ禍において勉強(社会勉強も含む)を続けていくことは難しい面がたくさんあると思いますが、頑張っていただきたいと思います。

  • どうか皆さんそれぞれの目標に向かって励んでください。

  • ICU Peace Bell奨学金を頂いていることを重荷に思わず、伸び伸びと過ごしていただけたら嬉しく思います。

  • 皆さんのメッセージにとても励まされます! (自分の学生時代より、皆さんははるかに優秀!! (笑)) この奨学金にICUのスピリットが息づいていること、そしてこの奨学金に少し関われていることを嬉しく思います。

  • お一人お一人の心のこもった感謝と夢についてのメッセージ確かに受け取りました。 健康にくれぐれも留意なさって、素晴らしいICU生活を過ごしてください。

  • 明るい未来を予感させてくれるスピーチをありがとうございました。感動いたしました。私は(ごく少額ですが)寄付をした側ですけれど、逆に今日は未来への希望とか、若者の抱く夢そのものに触れることで湧いてくる生きる力など、多くのものを与えていただきました。

  • しっかりとしたスピーチに感心しております。若い力に刺激を受けました。 こちらも頑張らねばと思います。健闘をお祈りしております。

  • それぞれのスカラーの熱い思いのこもった志表明をうれしく拝聴しました。初心忘るべからず、ぜひ、今日の思いを記録しておいてください。そして毎日、ほんの数行でいいから日記を書くことをお勧めします。夜寝る前に一日を振り返り、印象的だったこと、世の中の動きでも何でもいいので、自分の言葉で書き綴ってみてください。「5年日記」が市販されているのでお勧めです。4年後、卒業時に今日の志がどのような実を結んだのか、思いもかけない発展があったのか、ご自身の成長記録になると思います。

  • 多種多様な人達が集まるICUのキャンパスライフは楽しい事と裏腹に嫌な事もまた沢山(この世の縮図)でしょうから、歯を食いしばって負けずに目指す道を見つけて下さい。その先に、後日振り返って、良かったと思う学生生活を送られるよう願います。

  • 皆様のご活躍を期待しております。

  • 本日は、PBSでご入学された学生の皆さん受賞おめでとうございました。まず、ICUで学んだ先輩として、お一人お一人、皆さんの素晴らしいスピーチに心から感動したことをお伝えしたいと思いました。しっかりした夢・目標をお持ちで、しっかり学び、考え、花開いて、キャンパスから巣立っていかれるのだなと、これからなのに、もうその時のお姿が想像できてしまうほどで、誇らしく思いました。受賞が決まった時に親子で喜ばれた時のエピソードを伺った時には、まるでそこに私もご一緒していたかのように、私に支援する機会を与えてくださった神様に感謝の思いを新たにしました。
    一年先輩PBSのウェルカム・スピーチも感動的でした。とても温かく実践的で、新入生の皆さんがどれだけ心強く思われたことでしょうか。素敵な先輩に会えた新入生の方々は幸せです。ありがとうございました。
    多くの同窓生が愛をもって支援、見守っていることを覚えていてくださいませ。そう遠くない時期に、皆さまに直にお会いできる日が来ますように。おめでとうございました。

 

2020年度 ICU Peace Bellスカラー報告会(オンライン)でいただいたご寄付者からのメッセージ

  • みなさん、世界に向かって、勇気をもって羽ばたいてください。

  • 卒業後もICUコミュニティの一員であることを忘れずかつ利用してください。

  • スカラーの方々の絆が強められ、同窓会の支部のひとつとして育って行くことを期待します。

  • みなさんが4年間大学生活に真摯に向き合い、大変豊かな時間を過ごされたことを知り、とても嬉しく感じました。今の気持ちを大切に、これからの社会でのご活躍をお祈りしています。

  • To the Peace Bell Scholars, congratulations! When you graduate in March, or in June, I am sure you will be able to carry into the future an appreciation of the opportunity the scholarship has given you. I am also sure that, in the future, you will find a way to reach out to others around you who may need a bit of help. May all of you continue to flourish, and to rise to greater heights in your lives. Good luck and may God bless you.

  • 素晴らしい報告をありがとう。感動を覚えました。

  • ICUでの学びと経験を土台として、これからの人生をしっかりと歩んで行ってください。いろいろなことがあると思いますが、きっとICUでの学びと経験が役に立つはずです。

  • ICUには学生同士、教授と学生間にフラットな関係があり、いろいろな場面で話し合いの機会が多くあるようですばらしいです。研究のテーマもかなり自由に選べるようで、方向のまだ定まっていない若者には自分を見つける良い機会となっているのだろうと推測致します。 ささやかながら次の時代を担って行く若者の支えになれたことをとてもうれしく感じました。

  • 「みんな意見を持っているのに、大勢になると発言しない」ということに就職活動中に気づき、「豊かな対話ができるICUのよさ」に気づいたという発言がありました。社会人になるとますますそのことを強く感じ、悩み、傷つくでしょう。しかし、丸くなって沈黙し、不条理を黙認する人、不義を素通りする人にならないでほしい。まちがっているのは社会の方です。2018年にバーナード・カレッジの卒業式でアビー・ワンバックが語りきかせたWolfpack speechを贈りたい。試練にあっても孤立せずへこたれないためには、仲間が必要だ。諸君がよきオオカミの群でありつづけることを祈ります。/政治哲学と演劇について述べたスカラーは、東大の木庭顕をお読みになったかしら?ギリシャで法が成立したこととギリシャで市民が演劇を観たこととの間には深い関連があったらしい。日本で政治が貧弱なのは、対話が無いからだけではない。対話できる公的空間の成立条件が、政治的公共空間を占めるべき市民に把握されてないからだ。ギリシャにおいて、演劇は市民の政治教育の手段であった。Liberal Artsを学び、教養学士となった諸君のなすべきことは、日本でも世界でも多い。健闘を祈ります!

  • 卒業後30年以上経ちましたが、私自身、ICUでの経験がその後の人生の方向性や生きる姿勢の大きな土台となっており、金銭的な理由でこの経験を諦める若者を出してはならないという気持ちから、毎年微力ながら協力しております。本日の発表を聞いて、勉学、サークル活動、海外での経験、人との交わりなど、たくさんの刺激を受けて多彩なことに果敢に挑戦し、志を抱いて社会に出ていく皆さんの姿に大きな喜びをいただきました。立派に巣立っていく皆さんをこれからも陰ながら応援しております。

  • スカラーの皆さんの成長に感動しました。こんな素晴らしい後輩たちを応援できる機会が得られて本当に嬉しく思います。

  • 皆さん立派です。ICU後の人生が本番です。ご健闘を祈ります。

  • ICUでの多様な学びを生かして、自分に与えられた賜物を生かす道で、活躍してください。皆さんが社会に貢献することが、寄付された方々が望まれていることだと思います。

  • ピースベルスカラーの皆さま、同窓生の寄付者の一人です。感動のご報告を聞かせていただきありがとうございました。環境の激変で大変なことも多かったはずの学生生活について生き生きとお話してくださいました。皆さんがそれぞれの形で、ICUの理念を大切にしながら、小人数教育だからこその教職員の方々と距離の近い対話を生かし、リベラルアーツの懐の深さを満喫・学び・成長されたことがしっかり伝わってきました。 卒業されたら、皆さんも同窓生。時代は違っても、同じ「学び舎」とその想いと文化を共有できる仲間として、お付き合い続けられれば嬉しいです。先輩からご紹介があったように、同窓会にはICU Peace Bell Scholar支部があります、是非ご参加くださいね(Facebook:https://www.facebook.com/groups/454239081321721)。

 

ICU Peace Bell 奨学金

ICU 初期の頃、ニューヨークにあったICU 財団からの奨学金があった。その原資はアメリカ人の篤志家からの寄付金が主体であり、それらの方々が新たに献学されたICU の教育に大きな期待を寄せていたことがうかがわれる。戦後の日本の再建は教育制度から、ということでICU の創立が計画されたが朝鮮戦争が起き、アメリカでの募金が予定通りに行かなかったことも背景にあったのかも知れない。

私は財団からのこの奨学金の恩恵に浴した一人だが、湯浅学長から御礼の手紙には毎学期の成績も報告するように言われた。アルバイトに追われB・アヴェレージをとるのがやっとであった私は、この奨学金を寄付されたスポンサーの未亡人に自分の成績をどう表現するか苦慮したことを、今思い返している。その時は、ICU が3 学期制で年3 回結果がでることに、うらめしさを感じたものである。

ICU 卒業後ガリオア・エロア資金からの奨学金やフルブライト上院議員の寄付による奨学金などにより、海外の大学院に進学した同窓生もかなりの数に上っている。そしてこれら奨学生がやっと自分達も寄付することができるようになった時に、ICU にPeace Bell 奨学金ができた。これをプロモートしたのも奨学金の恩恵に浴したある4期同窓生を代表とする同窓生たちである。1 期のメンバーはその立場上他の期の模範となろうと募金委員会をつくり、我々がお世話になったクライダー学部長御夫妻のお名前を冠した「カール&エヴェリン・クライダー奨学金」として呼びかけることにした。幸い同期のアラムナイメンバーの協力も得られ、ICU Peace Bell スカラーを選ぶことができた。

すでに何人かの同窓生(又は御家族)は実施しているが今後、このPeace Bell 奨学金の大きな原資として考えられるのは「遺贈」ではないだろうか。各大学(特にアメリカ)の例を参考に、考えようによっては微妙な部分にふみ込まざるを得ない点も考慮に入れて、ICU としての制度設計を考えていただきたい。

我々が入学した時には卒業生は一人も居なかった。そしてアメリカを中心とした人々が支えてくださった。今我々には2 万8000 人の同窓生がいる。今後ICU を支えるのは、これらアラムナイの我々である。

奨学金に込められた想い、そして願い

私共4期生が卒業したのは1960年、同期卒は160名程度でしか無く、近年約600名の卒業生数に較べるとこじんまりとしたクラスでした。現在では全員が約80歳という集団ですが、母校に対する感謝、愛着の念が強く今でも毎年同期会を開催し続けており、可能な限りこれからも続けたいとの希望が多数意見です。皆さんは、何故(?)と思われるでしょう。その最大の理由は、4期生の多くが語る「ICU教育の4年間が有ったから今の自分が在る」「教育と言う名の4年間の贈り物に対する感謝の念」です。私自身は、取り得は英語好きだけで、二浪の後にやっと大学生たる事を得た「出来ない坊主」でした。しかし、教養科目、英語教育のお陰か卒業後、当時では難事であった留学のチャンスにも恵まれ、ヨーロッパを活躍の舞台として金融、投資業界の荒波の中、組織を頼らず独力で生き抜く事を信条にやって来られたのはICUのユニークな教育、その後の留学経験のお陰です。

卒業後40年を過ぎた2004年、仲間も定年期入りの頃、自分なりに強く考え出した事がありました。それは、大学に対する感謝の念を「形あるものとして残したい」ということでした。大学にとり、在校生にとり、最善の貢献は何か? 潤沢では無い自分達の資金で何が出来るのか? 日夜考慮を重ねた結果、辿り着いた決論は、「年100万円、4年間支給の画期的な奨学金制度の新設」でした。これほど多額な奨学金制度は、当時の日本では例は無く正に画期的でした。同時に考えた「原資は卒業生世代の順繰り的な寄付金によるものとする」も一つの工夫でした。加えて制度継続の為卒業世代から在校生へ、その在校生が次なる世代へと「寄付のトーチをリレー方式」で受け継いでゆく点にも斬新な創意ありと自負しました。 当時ICUの独自性が開校時程目立たなくなっている、という危機感もあり、何かもう一つの特色を付け加えたい、との願いもありました。成案を得て後、これを「具体的提案」の形で理事会トップ、学長、1~3期生の先輩方、同期仲間、後輩の諸氏にお伝えする事とし、約2年間何度も何度も提案メモを郵送し続け、そのメモが数十通に達した頃、理事会、大学トップの英断があり、06年この新奨学金制度がスタートしたのです。

実際に奨学金支給が始まったのは08年4月で、現在までに卒業スカラーを含め受給スカラーは123名と聞きます。原資となる寄付金額も累積で5.4億円にも達しており、これまでご寄付頂いた方々のご厚志、ご支援に深く感謝する次第です。とは言え、この奨学金制度を当初の目的通り「国際性」「キリスト教主義」「リベラルアーツ」に次ぐ母校の第四の特色と呼ぶには、毎年約10数名の支給規模が如何にも小さいと言わざるを得ません。理想は、「学部全在学生2500名の約5%に年額100万円支給」でしょうか。この理想実現の為、私共を含む関係者全員による一層の戦略的工夫、行動が求められます。遠大な目標ですが、その達成に向け皆様どうぞお力をお貸し下さい。


(各個人名や社名などはオンライン公開版用に省略・変更しています)