ティーチングアシスタント(TA)
【センター長からのメッセージ】
ICUは日本の国内では1958年までにいち早くTA(Teaching assistant)制度を導入して、今やTAは本学のリベラルアーツ教育に欠かせない存在です。Assistantというネーミングからどうしても授業のお手伝いさんというイメージをもたれがちです。もちろん円滑な授業運営に必要な事務作業等を担うこともあるかも知れませんが、TAはそれ以上の存在であると考えています。
教員と学生(受講生)との関係を垂直な直線で表すとするならば、TAは学生から斜め上に伸びた直線状にある存在です。学生の目線、学生の感覚をもって、親しみやすい存在として受講生から頼られる存在であると同時に、学問の先輩として、教員と協力して授業を作り上げていく存在となることを期待しています。
TAの皆さんには、もしこの授業を自分が担当するならば、どのような内容を学生に伝えたいだろうか?どのように伝えたいだろうか?ディスカッションはどのくらい取り入れるだろうか?どのICT技術を取り入れるだろうか?そんなことを考えながら、初回の授業に臨んでいただきたいとお伝えしています。また、自分の意見を積極的に教員に伝えるように促しています。長年授業をしていて、マンネリに陥らない教員はだれもいません。TAの新鮮な視点や提言は、教員、受講生、そしてTA自身を成長させることにつながると確信しています。
【本学のTA制度】
CTLが中心となって設計した新TA制度が2020年度に導入されました。特徴は次の通りです。
- 主に本学の大学院生を本学の非常勤教育職員であるTAとして任用し、将来教員や研究者になるためのトレーニングとして、学部教育の補助業務に従事することを目的とする。同時に学部教育におけるきめ細かい教育の充実・維持を目指す。
- 条件を満たす場合は、本学の学部4年生もTAとして任用されることがある。ただし、試験や成績関連業務に関わる業務は担わない。
目安として3つのタイプに分けて任用しています。主な業務内容は以下の通りです。
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Apprenticeタイプ・・・担当教員とTAの専門分野が一致し、教員の指示の下で専門性が高く、また高度な業務を行う。
- コースデザインやシラバス作成の補助
- 授業中に行われるグループディスカッションの補助
- 質問対応
- 授業時間外のチュートリアル・補講講義の実施
- 小テストの作成
- 採点と成績管理の補助
- 講義の一部として自身の研究内容を発表することもある。
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Assistantタイプ・・・担当教員とTAの専門分野が一致していなくてもよく、全授業に出席し、授業運営を円滑にする手助けを行う。
- MoodleなどのICTツールや資料の管理
- 機材・ツールの操作
- 出欠確認
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Tutorタイプ・・・担当教員とTAの専門分野が一致する。
- 授業中に行われるグループディスカッションの補助
- 質問対応
- 機材・ツールの操作
- 授業時間外のチュートリアル・補講講義の実施
【TA制度に関わるCTLの業務】
CTLは、このような制度の下で任用されたTAの皆さんが円滑に業務を行えるようにサポートをしています。
- TA向けオリエンテーションの実施(年1回)
- TA向けワークショップの実施(年1回)・・・スキルアップやTA同士の交流や情報交換の場
- TA業務報告書の受付とデータ分析(年3回)
- TA向け相談窓口(随時)
- 教員向けTAセミナー(年1回)
- TA制度、ガイドラインの管理
- コースごとに教員が作成したTA任用計画書の管理