2020.03.26

2019年国際サービス・ラーニング・カンファレンス開催報告

3月4日(月)、5日(火)、本学の東ヶ崎潔記念ダイアログハウスにて、文部科学省スーパーグローバル大学創成支援事業の一環として「国際サービス・ラーニング・カンファレンス~信頼するパートナーと共に:振り返りと展望~」を開催しました(開催概要はこちら。本カンファレンスには、インド、タイ、インドネシア、フィリピン、中国、ケニアのサービス・ラーニング(SL)パートナー大学・機関のほか、日本全国の文部科学省スーパーグローバル大学創成支援事業採択校9校、サービス・ラーニングおよびボランティア活動に興味関心のある大学関係者の方々、過去にサービス・ラーニング・プログラムに参加したICU生など約130名が集まりました。

初日のオープニングでは、サービス・ラーニング体験者のインタビューをはじめ、ICUキャンパスのある東京都三鷹市近隣の活動先である、野川公園や海老沢農園の方々にもご協力いただいた、サービス・ラーニングの魅力を伝える動画を放映。(以下ご参照)。

続いて、シンガポール社会科学大学のキャロル・マー博士が、「国際サービス・ラーニングの動向・連携と今後」というテーマで基調講演を行いました。世界とアジアでのサービス・ラーニングの歴史と広がり、実際の活動内容や課題まで、サービス・ラーニングに関する基本的な情報と共に、教育全体におけるサービス・ラーニングの意義を語りました。

Dr. キャロル・マー氏による講演内容はこちら

基調講演_keynote speech.JPGyamamoto sensei.jpg

次に、パートナー大学・機関から、それぞれのサービス・ラーニング・プログラムの背景、位置づけの紹介とともに、ICU生の活動の様子が紹介され、SLに参加した5人の学生からの体験談では、応募した理由、活動内容とともに、振り返りを通しての学びについて発表がありました。

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2日目には、本学西村幹子教授(メジャー:教育学、開発研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究、平和研究)が、アメリカのリベラルアーツ大学でSLがどのように地球市民を育んでいるかについての調査・研究報告を行いました。さらに、サービス・ラーニング・コーディネーターの黒沼敦子講師が、ICUで、アメリカ・ミドルベリー大学と共同で、アジアのパートナー大学から学生を受け入れて、ICU周辺と長野県天龍村で実施している、Japan Summer Service-Learning Program(JSSL)について国内での「国際」SLと、パートナー大学との連携と相互性の新しいモデルとして紹介しました。

カンファレンス終了後の国内大学関係者向けセッションでは、ICUの「サービス・ラーニング履修の手引き 2019」も用いて、プログラム運営の実際、大学教育における位置づけ、学生の学びの支援など、実務者の視点から、SLの運営について話し合いがなされました。

なお、1日目に開催されたレセプションでは、インドのユニオン・クリスチャン・カレッジのプログラムに参加した学生が、現地で体験した「100年に一度の洪水」について語った歌を披露。さらに、日本舞踊研究会の踊りも披露され、2日目には、海外からのゲストにお茶を立て、キャンパス・ツアーを実施しました。今回の国際サービス・ラーニング・カンファレンスを通して、パートナー校との相互理解を深めることにより、さらに強い信頼関係を育むことができました。

日本舞踊研究会のパフォーマンス_dance performance by the Japan Dance Study Group.JPG
 

ICUのパートナー大学・機関

  • インド:ユニオン・クリスチャン・カレッジ(Union Christian College)
  • インド:レディ・ドーク・カレッジ(Lady Doak College)
  • タイ:アサンプション大学(Assumption University)
  • インドネシア:ぺトラ・クリスチャン大学(Petra Christian University)
  • フィリピン:シリマン大学(Silliman University)
  • 中国:愛徳基金会(The Amity Foundation)
  • ケニア:GLMi