SL奨学金体験談

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諦めなかった先にあった成長の機会

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大森 梨花 OMORI, Rika

フィリピン Silliman University

私は国際サービス・ラーニング・プログラムでフィリピンへ行きました。自分の育った環境から、子どもを支える活動に従事したいという気持ちが強くありました。そのためSLを知った際、私にできることがあるのなら参加したいと感じました。しかし、経済的な余裕がなく、諦めなくてはと考えていました。私は三兄弟の真ん中として母子家庭で育ちました。家族を支えてくれている母が難病を患っていることもあり、金銭面での不安が日常的にありました。そんな中SL奨学金の存在を知り、今回フィリピンへ向かうことができました。この活動に参加することができたのはSL奨学金のおかげです。

フィリピンでの活動では多くの子どもたちと接し、会話をしました。その中で、自分と異なる文化や言語、背景を持つ人でも同じ時間を過ごし、相手を思う気持ちを持つことで心から繋がることができる、ということを学べました。私は現在教員免許の取得を目指しています。今後子どもたちと関わっていく際には学んだことを心に刻み、子どもたちと一緒に泣いて笑って学び合えるような人間になりたいです。私は地方の母子家庭で育ち、それが貧困と教育の繋がりへの興味と、開発研究について学ぶきっかけになりました。

ICUへの入学後も学費や生活費の面で給付奨学金に助けていただいていた中、比較的渡航費のかさむ南アフリカにサービス・ラーニングに行くことは難しいように思われましたが、この奨学金制度のおかげで、特に関心を持っていた南アフリカに渡航することができました。南アフリカでの活動では、植民地の歴史や、貧困地域における食料配布、小学校の訪問、南アフリカ特有の生物多様性に関する環境教育など、貧困や教育だけに留まらず様々な社会問題に関わる現場を訪問させていただきました。そこでの経験をもとに得た「開発」の捉え方に対する新たな問いが、帰国後の学びや進路の方向性を模索する上でも大事な視点となっています。貴重な機会を下さった奨学金制度に感謝しつつ、この経験をスタート地点として今後も学びを深めていきたいと思います。

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想像以上の学び、楽しさ、と成長がありました

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鈴木 乙葉 SUZUKI, Otoha

フィリピン Silliman University

 私はフィリピンでの国際サービス・ラーニングに参加する機会をいただけました。貧困問題に関心を持ちながらも、どのように理解を深めればよいのか模索していた私にとって、約3週間の現地滞在は大きなヒントを与えてくれました。二つの施設・コミュニティでの生活や文化交流、コミュニケーションを通して得た気づきは、座学だけでは得られないもので、貧困だけでなく多くの社会問題をより多面的に捉える視点を与えてくれました。
 さらに、現地でともに活動したICU生、シリマン大学生、訪れた施設やコミュニティの人々、スタッ方、先生方、などたくさんの人々と温かなつながりがこの経験をより豊かなものにしてくれました。
 私はICU入学前からサービス・ラーニングに興味を持っていて、想像以上の学び、楽しさ、と成長がありました。このような貴重な経験を実現の一歩に繋げてくれたのは奨学金の存在でした。いただいたご支援に心から感謝を申し上げます。今後の学びと成長に繋げていきたいと考えています。

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対話を通して深い信頼関係を築く

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岡本 果穏 OKAMOTO, Kanon

インド Lady Doak College

私は今年の夏、インド・サービス・ラーニングに参加しました。入学当初から国際サービス・ラーニングに興味があり、いわゆる発展途上国においてどのような教育が行われているのかを、サービス活動を通して学びたいと考えていました。中でも特に、男女格差という課題に直面しながらも女子学生がどのように学んでいるのかを知りたいと思い、インドでの滞在先である女子大学Lady Doak Collegeに強く惹かれ、活動先として選びました。
    現地では宗教・教育・ジェンダー格差など、インドの社会課題への理解を深めることができました。また、小学校でのサービス活動を通して教育現場の実情を直接見て学ぶことができ、将来につながる貴重な経験をさせていただきました。現地の学生とも1ヶ月間活動を共にし、対話を通して深い信頼関係を築くことができ、帰国後も交流が続いています。
    今後の大学生活では、教育学を主軸として学び、将来は教育における不平等や、貧困と教育といった社会課題の解決に貢献したいと思っています。
私は、父が病気で他界したことにより母子家庭で育っていますが、SL奨学金のおかげで安心してサービス・ラーニングに専念することができました。かけがえのない体験、成長につながる機会をくださったことに、心より感謝しております。これからもサービス・ラーニングでの経験を生かしながら、学びを重ね、努力を続けてまいります。

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一度は諦めかけました

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馬場 直幸 BABA, NAOYUKI

南アフリカ University of Cape Town

ID28の馬場直幸です。私は2025年度の国際サービスラーニングプログラムで南アフリカに渡航しました。

以前から途上国の教育開発に強い関心があり、南アフリカでの活動は、その関心を深めるために他にはない知識と経験を与えてくれると確信しており、このプログラムへの参加を強く希望していました。しかし、4つの活動先の中で最も費用のかかる南アフリカへの参加は、家庭の経済的事情により一度は諦めかけました。そんな中、本奨学金の存在を知り、ご支援をいただけることになったことで、再びプログラムに参加できるという希望と、必ずやり遂げるという固い意志を持つことができました。

南アフリカでは、環境教育やジェンダー教育といった「持続可能な開発のための教育(ESD)」、そして今なお根強く影響の残るアパルトヘイトや奴隷制の歴史について学びました。プログラムの最後には現地の小学校と高校で活動し、現代の教育機関が抱える課題を間近で体感しました。特に印象に残っているのは、資金不足、教員不足、そして教員の指導力や準備の不足などの課題から、生徒たちは十分な教育を受けられていない状況にあったことです。しかし、そうした学校教育が抱える課題を、地域コミュニティが補完する役割を担っている現実も目の当たりにしました。このように様々な側面から教育を見て、考え、課題に直面しながらもそれに立ち向かっている南アフリカの「現実」を見れたと思います。

今回のサービスラーニングでの活動を通して、私は「将来、途上国の教育開発に携わる」という夢に大きく近づくことができたと実感しております。このかけがえのない経験は、奨学金のご支援がなければ決して得ることはできませんでした。今後は、この経験を最大限に活かし、大学やコミュニティに還元していきたいと考えています。また、これからの大学生活では、このプログラムで得た実践的な知識と気づきを、大学での学術的な学びと統合し、より実践的に社会に貢献できる力を養っていきたいです。

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得られる学びの大きさ

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河西 凜 KASAI, Rin

南アフリカ University of Cape Town

こんにちは。ID28の河西凜です。

今回私は南アフリカでサービス・ラーニングの活動を行わせていただく機会をいただきました。私は環境教育の分野に興味があるため、ESDやGCEをテーマにした南アフリカのプログラムはとても魅力的であり、また昨年度コミュニティ・サービス・ラーニングを行った際にサービス・ラーニングで得られる学びの大きさに気が付いたため、ぜひ今年度は国際サービス・ラーニングに参加したいと考えていました。しかし、南アフリカはサービス・ラーニングの活動先の中でも特に渡航費・プログラム費が高く、応募を躊躇していました。そんな中で奨学金の存在を知り応募することができ、ありがたいことに奨学金をいただき金銭面での心配を減らして活動に参加できたのは、とてもありがたいことでした。

今回南アフリカで活動を行えたことで、学校内外で行われる環境教育や教育活動についてさらに深く考えることができ、さらに様々な経験から今後の学びや自分の将来についても考えることが出来たこの機会を、沢山の方の支えや奨学金によっていただけたことに本当に感謝しています。ありがとうございました。

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人と人とのつながりが生み出す力

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加藤 璃穏 KATO, Rio

南アフリカ University of Cape Town

ID28の加藤璃穏です!

私にとって南アフリカ・ケープタウンでの1ヶ月のサービスラーニングは、大学生活だけでなく、人生において一生忘れられないような経験になりました。現地の学校で子どもたちと交流したり、地域の団体の活動に参加したりと、日本では絶対に出会うことのできなかった人々に出会い、新しい価値観や文化に触れる毎日でした。

私は家庭の事情により渡航費用の準備が難しく、参加をあきらめようか悩んだ時期もありました。しかし、SL奨学金をいただいたおかげで、このプログラムに挑戦することができました。現地で出会った子どもたちの笑顔や、地域の方々が支え合いながら暮らしている姿を思い返すたびに、参加できて本当に良かったと感じています。

活動を通して、異文化理解の大切さや、人と人とのつながりが生み出す力を実感しました。この経験を生かし、今後も国際交流や多文化理解に関わる活動を続けていきたいです。

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挑戦を可能にしてくれた

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田渕 和宜 TABUCHI, Kazutaka

南アフリカ University of Cape Town

私は南アフリカの持つアパルトヘイトの歴史や、日本とは全く異なる政治状況、それによってもたらされた現在の社会状況に強い関心がありました。

南アフリカの歴史を知った時に、その歩みが私が向き合ってきたゴスペルの歴史と重なり合う部分が多いことに気づき、必ず「この目で今の南アフリカを見てみたい」という想いに強く駆り立てられました。しかし、家庭の事情からプログラム費を捻出するのは難しく、一時は活動断念も辞さぬ覚悟でした。そんな私の背中を押し、挑戦を可能にしてくれたのが、このSL奨学金でした。

約4週間の現地活動では、多様なコミュニティ訪問や、小学校・高校での授業・文化交流を通して、社会の複雑さと歴史の重みを体感しました。特に植物園で小学生と互いの言語を教え合いながら巡ったひとときは、はじめて文化を超えて心が通じあう喜びを心の底から感じることができ、強く心に残っています。また、幼少期から続けているバイオリンを現地で披露する機会にも恵まれ、音楽が異文化をつなぐ架け橋になることを実感しました。

南アフリカで出会った人々の力強さや、アパルトヘイトという歴史に向き合う姿勢は、帰国後私が個人的に活動しているゴスペルサークルでの演出にも大きな影響を与えています。今回の経験を糧に、将来は多角的な歴史の側面を伝える活動に携わりたいと考えています。貴重な機会を与えてくださったご支援に、改めて深く感謝申し上げます。

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