SLCからのメッセージ
サービス・ラーニングは、サービス(または、自発的な社会貢献をめざすボランティア)活動を通した学びを意味しています。
国際基督教大学は「神と人とに奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資する」ことを使命としているリベラル・アーツ大学です。リベラル・アーツ・サイエンス教育では、個々の専門的な知を大切にするだけではなく、それを統合することの大切さ、そして市民性を醸成する心の教育を強調します。サービス・ラーニングは、社会の中のさまざま課題に対して人びとと共に共通の目的を持ち、それに対して自分事として取り組み、さらにはそうした課題に関する既存の知と自らの経験から得られた学びを結び付けることによって、新たな考え方、行動の仕方、自分自身のあり方を省察(リフレクション)しながら発展させる意図を持った経験的学修プログラムです。サービス活動をするに当たって課題意識や自らの立ち位置(ポジショナリティ)を意識することで、批判的思考力、行動力を養い、多様性、相互性、寛容性を心がけたコミュニケーション能力をつけることで市民としてのアイデンティティを身に着け、自らが社会と関わっていくことの意味を確認します。学術的な知と経験的な知を分けるのではなく、その間をつなぐことは、学生一人ひとりが能動的に自らの視点を得ていくことにもつながります。
サービス・ラーニングは、ユネスコが学ぶことの意義として掲げる「知ることを学ぶ」「為すことを学ぶ」「共に生きることを学ぶ」「人として生きることを学ぶ」「自らと社会を変革することを学ぶ」という5つの学びの意義がすべて詰まっているといっても過言ではありません。ぜひ在学中にサービス・ラーニングを経験し、生涯にわたり他者と世界平和のために批判的に考え行動し続けることのできる生涯学習者(ライフロング・ラーナー)として成長し、社会に羽ばたいてほしいと願っています。
サービス・ラーニング・センター