2020.01.09

サービス・ラーニングと持続可能な開発目標(SDGs)に関する国際カンファレンス(香港)に参加しました

2019年12月16~17日に、香港にて開催されたリベラルアーツ大学の会議「GLAA Conference on Humanitarian Innovation & Entrepreneurship: SDG Impact through Service-Learning」に参加しました。会議では、「サービス・ラーニング(以下、SL)を通して社会問題をどう解決し、SDGsをどう達成することができるか」をテーマとして、香港、日本、アメリカ、フランス、モロッコ、パキスタンなど世界のリベラルアーツ大学から30名ほどの参加者が集まり、各大学の取り組みを紹介しあいながら、活発な議論を交えました。

カンファレンスの内容

社会課題の解決

カンファレンスの焦点は社会問題をどう解決するか。主催者のリンナン大学(香港)では、「デザイン思考(Design thinking)」という手法を用いて、授業で課題の根本を探り、解決策のために何ができるか考え、実習で自分のアイデアを実際に試し、何ができるかを振り返ります。また、理系学生が強みを生かせるプログラムにも力をいれ、エンジニアなどの専門家と協働して、電動車いすの考案や、住居レイアウトの立案などにも取り組んでいます。

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教員の積極的な関与

リサーチ型SLとして、教員が実施している数年間のプロジェクトに学生が参加するタイプのSLが広がっています。教員が積極的に主導することで、アカデミックな学びが高まり、調査結果を発表することもできるようになります。また、毎年学生が変わっても、プロジェクトベースで地域コミュニティとの関係を継続できることも利点です。

営利機関とも連携

ICUのSLは非営利機関で活動することが原則ですが、海外では営利機関とも連携している大学が増えています。野菜を育てて実際に販売したり、3Dプリンターを使った技術などで連携しており、SLの広がりと進化に驚きました。

ICUからもSLスタッフがパネルセッションに参加。今後推進していきたいSDGsの取り組みとして、キャンパス内の畑プロジェクトについて発表しました。

カンファレンスを通して、世界のSLは地域コミュニティへ与える影響やインパクトをより重視していると実感しました。学生が能動的に試行錯誤しながら問題解決に向けて考え、実行するための体制が整えられている海外大学の取り組みに刺激を受けました。

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