SL Ambassadorブログ★卒業生特別企画!インドのSLプログラムに参加して
ユニオン・クリスチャン大学(インド)のSLプログラムに参加して【振返り】
執筆者:SL Ambassador 八木
2020/3/17
#ユニオン・クリスチャン大学 #インド #2017年夏
こんにちは!
SL Ambassadorのあゆむです。
私は2017年度、インドのUnion Christian College(UCC)でのSLプログラムに参加しました。その時の経験を踏まえて、卒業が眼前に迫る今、振り返りの記事を書こうと思います。活動から今に至るまで、二年半のライフヒストリー。
活動内容
2017年夏、インドのケーララ州(南部の西海岸側)にあるUnion Christian College(UCC)という大学で、大学のお世話になりながら活動をしました!様々な学校での活動が多かったので「教育」関係の活動と括るのが良いかなと思います。具体的に何をしたかというと…
メインの活動は小学校と盲学校でのサービスでした。日本の文化を紹介したり、授業のお手伝い(もとい見学)をさせてもらいました。また、ケーララ州はヒンディー語ではなくマラヤラム語という独自の言語を使っており、全く言葉がわからなかったのですが、ジェスチャーや表情などを用いて子供達と遊んだりしました。
大学では、日本の文化を紹介だけでなく、歴史や「偏見」についてのプレゼンテーションをする機会がありました。インドとは文化や習慣、価値観が違う中で日本との違いをディスカッションするのは有意義な時間でした。例えば、男女の区別が厳格なインドではLGBTなどの新しい考え方は新鮮なようで多くの質問を受けました。多宗教国家で信仰を持つことが自然なインドでは日本の「無宗教」を理解するのは困難なようでした。多様性の国と言われているインドでも、まだまだ足りないくらい深い「多様性」を実感した体験でした。
そして、活動中に迎えた8月6日、9日。広島・長崎の原爆投下の日には日本の大学生を代表して、原爆とその悲惨な歴史を紹介しました。平和教育として大学生や地元の小学校でお話しをさせていただき、私たちの世代がNo warを引き継いでいく、という姿勢を伝えました。
大きな活動としてはこんなところでしょうか。他にも、one-day trip的な観光をさせてもらったり、寮の人たちと交流を持ったりと、現地を知れる様々なアクティビティに参加させてもらいました。何かを為すには短すぎる。そんなあっという間の一ヶ月でした。
SLを通して
実際にSLに参加して活動を行う中で、楽しさやワクワク感の中に多くの葛藤やモヤモヤがありました。自分の知らない世界に飛び込んで感じたことは本当に多くあり、それらは全て今の私を形作っていると思います。その中でも、特に自分の中でインパクトのあった「気づき」をいくつか並べてみたいと思います。
・自分には知識もスキルも足りない!
・英語力も足りない!
・ボランティアって何だ?開発って何だ?
・SLは誰のため?何のため?何故するの?
・よく聞くけど、「持続可能な開発」って…?
・「正しい教育」ってあるのか??教育の質って何だ?先生の質って何だ?
これらの「問い」は、私の進路を大きく変えました。
もともと国際協力の分野で働きたいと思っていたし、その目標は今でも変わりません。しかし、大学を卒業してすぐに働いた時に自分にできることは何か、と考えた時に何も思いつきませんでした。もっと専門性を深めてスキルを持ってから働きたいと思うようになり、大学院への進学も視野にいれるようになりました。
最終的に進学を決意した決め手は憧れのイギリスでの交換留学です。開発学を集中して勉強していたのですが、勉強を進めるうちに、
「あっ、自分の好きなことを勉強するのって楽しいんだな。勉強は嫌いだったけど、この分野なら好きになれるかもしれない」
と感じました。図書館で勉強に没頭して朝の4時になっていた、なんて経験は後にも先にもあの時だけだと思います。
帰国後も卒論を書きながらSL Ambassadorとして関わらせていただき、SLから2年経ってからも振り返りは続きました。卒業はしますが、振り返りは終わりません。
これからの話
卒業後、四月からは大学院へと進学して、開発学と教育学を専門に研究したいと思っています。まだ具体的に何を研究しようかが定まっていなくて悩み中です…
自分の進路を考えて進学を決意しましたが、もしかしたら大学院で修士を終えても「まだ働くには足りないものが多すぎる…」と悩んでいるかもしれません。そうならないためにも、今後も挑戦していきたいと思います。ICUでの経験や学び、SLや他のイベントを通して考えたこと。忘れずに活かし続けて学生生活に繋げていこうと思います。
しばしの別れ、いざさらば。
あゆむ