学生企画「長崎原爆展」を開催

国際基督教大学(ICU)では、2025年6月2日(月)から6月8日(日)にかけて、「平和」と「和解」をテーマにしたイベント「ICU Peace and Reconciliation Week」が開催されました。今年は戦後80年という節目の年にあたり、学生や教職員が多彩な企画を持ち寄り、平和の意義を改めて考える機会となりました。
イベントの一環として、長崎でのサービス・ラーニング・プログラムに参加した学生と長崎出身の学生によるプロジェクトチーム「Nagasaki Echoes Project」が、展示企画「Echoing the Voice of Nagasaki 原爆展 -長崎の声を未来につなげる-」とトークセッションを実施しました。
この企画は、「30日間の長崎でのサービス活動を通して得た学びを広く共有したい」「多くの人に被爆者の声を届け、平和について真剣に議論したい」という学生たちの強い思いから実現したものです。長崎平和推進協会や長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の協力のもと、被爆写真や被爆者の手記、核兵器に関するデータや事例、そしてプロジェクトメンバー6名によるコラムなどが展示されました。
展示では、「被爆直後の長崎の姿」「時間とともに現れた長期的な原爆の影響」「核兵器が存在する現代社会」といったテーマを通じて、過去から現在、そして未来へのつながりを示しながら、来場者が核の問題を「自分ごと」として捉える視点に出会える場を目指しました。
トークセッションには学内外から約20名が参加し、原爆展には約100名が来場しました。参加者からは、「被爆80年という節目に、核兵器廃絶のために私たちに何ができるか考える必要があると思いました」「ここで見た映像や写真を決して忘れたくない。自分にできることはないかを考えさせられる機会になりました」といった声が寄せられました。
本イベントは、戦争の記憶を次世代へとつなぎ、平和の実現に向けた対話と行動を促す貴重な場となりました。