2022年度国際SL体験談
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インド Union Christian College
今回の活動内容で特に良かったのは、宗教理解に関する活動です。ケララ州は他の宗教が互いに寛容であることを事前学習で学び、何故寛容でいられるのか、他の州との違いは何かという自らの問いを、フィールドワークを通して考察することができました。具体的には聖職者養成学校の見学に行ったり、日曜礼拝に参加したりと、主にはクリスチャニティの文化にたくさん触れました。中でもMusical Eveningという音楽を通したサービス活動では、たくさんのUCC生や聖職者の方、音楽に優れた方とコミュニケーションを取る機会がたくさんあり、音楽が持つ力や宗教のあるべき形について、自分の意見だけでなく現地の方々がどのように捉えているのかを深く考えることができました。また寮に住むことでインドの本当の現状や生の声を聴くことができました。
活動内で印象的だったことは、誰もが何か自信のあるものを持っていることです。現地の小学校や盲学校では、子どもたちが自身の得意な歌や絵や点字などを恥ずかしいという表情を一切せずに披露してくれました。同様に、UCC生もたくさんの得意なことを自信をもって見せてくれました。UCC生にどうしてそんなにも多くの人々が自信を持って披露できるのかを聞くと、「たとえ完璧でなくても自分の好きなことを他の人にも共有することで、自分も見ている人も幸せになるじゃない。」と言われて、自分自身、ある程度完璧でないと人に見せてはいけないとどこかで固定概念に縛られていることに気付きました。人が幸せに生きるためには、経済発展や国家開発等のみではなくて、自分らしさを認められる社会の存在が不可欠なのだと再認識することができました。
インド Lady Doak College
ボランティアとして私たちのサポートをしてくれた現地の学生の皆さんとは、週末の時間を一緒に過ごしたり、サービス先に一緒に出向くことのできるプログラム構成だったので、仲を深めることができとても嬉しかったです。今回のサービス・ラーニングで最も印象に残っている経験は、メインの活動である小学校での活動です。時間が限られている中ではありましたが、生徒や先生と沢山お話をすることで活動先の学校についての理解を深め、そのうえで自分たちに何が出来るのかを、「これをしなければならない」という決まった活動がない中で模索し続けました。毎日実際に学校を訪れて生徒と接することで交流を深めることができたのもすごく嬉しかったです。また、日本とは全く違うインドの街並みもとても印象に残っています。
フィリピン Silliman University
施設の女の子が、"I miss my mother"と心の内を明かしてくれたこと、家族について話した時に"I want to complete my family"と言っていた子が何人もいたことが印象に残っています。家族がなんらかの原因によりバラバラになり、家族の温もりを経験したくてもできない子どもたちの心の声を聞きました。私が直接その子たちの家族に対して働きかけることは難しいですが、奪われてしまった当たり前の幸せを取り戻す、または再構築できるよう貢献したいという思いが強まりました。異国の地フィリピンで貧困や虐待など辛い過去を持つ子供たちと触れ合う経験は、観光ではできない、サービス・ラーニングならではの経験だと思います。時に子供たちの過去を知ることは辛いこともありましたが、そのような子が世界に存在することをこの目で見て、自分にできることは何かを真剣に考えさせられました。
南アフリカ University of Cape Town
小学校や高校で活動することで、現地の子供と関われるだけではなく、南アフリカでしか経験できない教育における社会問題や言語の問題なども学ぶことができました。また、教育だけではなく、暴力、人身売買、性的搾取された子供たちを守る団体やスラム街にも行けたので、とてもよかったと思います。さらに、UCTでESD(Education for Sustainable Development)を教える教授と一緒に活動ができたのでESDの事もより深く学ぶことができました。環境問題についてのワークショップに参加することで、現地の海でプラスチックのごみを拾うなど、少しですが現地の人たちの役に立てた気がします。現地で子供達と遊んだ時間と笑顔、一緒にこのプログラムに参加したメンバーとの一か月の寮生活、ビーチでのごみ拾い、すべてが印象深く心に残っています。
ガーナ Ho Technical University
プログラムでは、ビーチのゴミ拾いのプロジェクトを行うSanitation team、ゴミの分別の教育やスクールガーデン・スクールファームの建設を行うSchool team、Ketaエリアを観光化するために空き家を住める場所に改良するプロジェクトを行うHomestay teamに分かれて活動しました。実際にコミュニティに入って一緒に生活しながらプログラムを行うことで、コミュニティ開発のやり方とその難しさを実践を通して学ぶことができ、とても良い経験になりました。また、現地の人たちと交流する機会も多く、連携先の大学で先生方とお話しする機会や公的機関での発表の場もいただけたので、プログラム全体を通して深い学びができました。 私たちのために定期的に開催してくれたダンスパーティーでは、奴隷時代の名残が強く残るダンスを通じて、植民地時代を乗り越え独立を手にした彼らの力強さを感じ、また文化と伝統を重んじ続けようとする彼らの姿勢を見て、感動しました。