2019年度コミュニティSL体験談

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JSSL (Japan Summer Service-Learning) プログラム

ICU生がアジア及びアメリカのパートナー大学の学生と、約1ヶ月間、大学周辺及び地方でサービス活動を行うプログラム。

JSSLに参加して本当に良かったと思っています。寮で4週間一緒に生活する中で、留学生とは本当に良い絆を得ることができました。ICU生を入れて6か国から集まって、4週間という期間を過ごしましたが、この期間でしか一緒にいることはできないメンバーだからこそ、一日一日を大切に過ごすことができました。

サービス活動では、ICU周辺で地域のコミュニティに参加して、様々な体験をしました。僕は知的な障がいのある人が活動する施設に行きましたが、最初は戸惑うこともあったものの、だんだんと障がいのある方とコミュニケーションを、言葉だけでなく、察することでとれるようになりました。相手のことをよく知ろうという姿勢を身に着けることができたと思います。

JSSLに参加すれば、日本のコミュニティでの課題に気づくことができるし、また留学生のサポートができます。僕はサービス活動をするなら、与えられる側ではなくて与える側の経験をしたいと思ったので、海外にいっておもてなしをされる側ではなく、受け入れて助けてあげる経験ができたのは良かったです。基本英語で話すので、英語の実践力をつけたい人にもおすすめできます!

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長崎平和推進協会

長崎でのサービスラーニングは、今年が初めてだったのでわくわくした気持ちで参加しました。活動中に最も印象に残っていることは、長崎で平和活動をしている方々のコミュニティがどこまでも広がっているというところです。みんなで一丸となって平和活動に取り組んでいる姿に心打たれました。彼らが「長崎、広島の人は、平和活動に取り組むのはあたりまえだよねって思われるのが残念だ」とおっしゃっていたことも、とても印象に残っています。私は、日々の活動の中で、原爆や戦争のことは長崎、広島だけの問題ではなく、世界中、全人類の問題であるのに、長崎、広島の人たちだけが、頑張っているのはおかしいと思いました。私の使命は、長崎での活動を長崎だけで終わらせないで、東京で日本で世界中で平和について考えるために行動することだと思いました。 

私は長崎に行って、自分の人生観、価値観、今までの勉強、今後の学問、たくさんのことを考えなおすきっかけを得ることができました。現地の方とかかわる中で、自分で自分のコミュニティを広げられる行動力があるということにも気づかせてくれました。それは自信につながりましたし、何より人とのつながりが私を大きく成長させました。 

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アジア学院

アジア学院での奉仕活動は、ただ単に農作業を手伝うという量的なものではなく、それ以上に、アジア学院のコミュニティに及ぼす質的な影響にありました。既に出来上がっているコミュニティに、新たにぼくが加わることで、刺激剤のような役割になっていたと思います。ぼくを通して誰かが悩みを解決する一助になれたり、誰かと誰かが新たに繋がったり、そのコミュニティへの貢献という側面が強かったと思います。

アジア学院には “That we may live together(共に生きるために)”という言葉がありますが、共に生きる素晴らしさを身を持って感じました。今思うと、アジア学院の生活は、今の社会では決して感じることが出来ないほど質的に豊かなものでした。コミュニティで暮らすという基礎のもと、生活、食べ物、宗教を共有する生活は本当に素晴らしいものです。自分たちで食べ物を育てて調理するという環境で、誰がどういう思いで作ったご飯だと分かって食べるご飯は、世界一美味しく、様々なところでお互いに助け合い、誰かが困っていれば全員で祈り、そしてお互いへの感謝を常に忘れずに生きる生活は、本当に豊かな生活でした。

地域コミュニティ、生産者と消費者の距離など、つながりが希薄化している今の日本では、決して体験することのない、つながりに溢れた生活をアジア学院では体験でき、有機農業など食の問題以上の気づきを得ることができると思います。

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WWFサンゴ礁保護研究センターしらほサンゴ村

早起きして畑沿いの道路をランニング、海を眺めて息抜き、朝食を買いに商店へ、ついでにお店の人と色々話す、朝食のお供は「ゲンキ牛乳」、身支度ついでにジャーナルを書く、出勤前に海を眺める、サンゴ村の会館作業、フルタイムで活動、昼は食堂に食べに行き、量の多さに圧倒され、夜は民宿のお客さんと乾杯、島の夜ご飯、畳と布団しかない部屋で寝る。

1ヶ月の時間を積み重ねて、島に溶け込んできました。色々なイベントがありましたが、もっとも印象に残っているのはそのイベントの背景にあった日々の繰り返しでした。その中で多くの人たちと出会い、関係が深まっていくことに充実感がありました。人だけではなく、島の海や生き物とも向き合い、感動が積み重なった結果、保全活動に意味を感じるようになっていきました。

SLには、あなたの展望から生まれる目的に基づいて参加することをお勧めします。真摯にコミュニティと自身に向き合うことで、自分の血となり身となる経験ができると思うからです。本当にあなたがSLの体験を必要とする時、予想以上の驚きや喜び、悲しみや葛藤を見出せる可能性があります。参加を考えている人は頑張ってください。

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あわら市役所(福井県)

活動を始めた当初は、なかなか地域に馴染めず、同じ学生もいなかったため心細さを強く感じていました。また、主な活動として行っていた休校利活用プロジェクトのカフェオープンのお手伝いやほかの地域での地域おこし協力隊の方の活動を勉強する中で、このサービス・ラーニングの中で私は何をサービスできているのだろうという疑問と、何もこの地域に貢献できていないのではないかという焦りに活動の前半は追い詰められていました。しかし、自分にはどんなサービス活動ができるのかということを日々熟考しながら活動する中で、カフェオープンのお手伝いをすることと、よそ者であり若者である私の視点から感じたことや考えたことを伝えることが現時点で自分にできる最大限の活動だと思い、実際に受け入れをしてくださったあわら市の市長への報告書提出と主な活動先であった波松地区のみなさんに報告書を受け取っていただき、小さな活動報告会を行わせていただきました。この中で得られた経験と一歩乗り越えた体験は他では得ることのできなかったものであると強く感じています。

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